2019年 6月 例会

卯波立つ大震災の跡広し      信

春嵐落ちる花弁陽の香り      涼呂

夏燕虫を捕らえて宙返り      みちのり

終電や一日を乗せ走馬灯      いつつばし

六月の雨はショパンに乗って降り  文庫

ホバリング途切れず鳴いて落ち雲雀 大丈夫

綿毛吹く孫のくちびる般若心経   寿々

宙返り低空飛行の燕飛ぶ      玲

山蕗のほろ苦き味旨し酒      扇子

紫陽花寺茶と椅子のみのおもてなし 駄犬

禅学ぶ梅雨の晴れ間のひと時ぞ   英

そよろ吹く5月の風に遠き笛    十桝

門前でカメラ目線の薔薇二輪    漁市

どくだみの蕾涙のごとく濡れ    さとか

梅雨寒や検診はしごの憂鬱     翠風

 

 

2019年 5月 例会

陽を浴びて白い小鈴は初夏を告げ  扇子

薫風や肩を並べてなびく鯉     玲

囀りや連休に読む単行本      さとか

過疎の村一期一会の花回廊     駄犬

手を離れ風に震える早苗かな    いつつばし

春謳歌満ちたり顔のこけし達    漁市

行く春や一人でワイン京の夜    英

賑わった無人の仮説緑濃く     寿々

俯ける花のうなじの雪解かな      信

薫風や植木鋏のリズム乗せ       みちのり

令和見ず母の逝きたり花の雨      大丈夫

初出勤スーツに躾のバスの中      翠風

令月の風和らいで香る梅        文庫

目借り時どちらの人も美しき      十桝

きらきらと村のふくらむ植田かな    いずみ

花筏娘を映す七回忌          みずき

 

 

2019年 4月 例会

来世では牡丹餅母に分ける父     漁市

花隠し鳥も無言の真昼かな      わるつ

梅見酒酔うこともなく別れけり    大丈夫

花びらのいく枚か散り風を知る    信

お花見や賜いし酒に頰赤め      十桝

緋牡丹の戦さや首の悉く       島 文庫

春宵や酒場に甘きジャズ流る     いずみ

花冷えや手をつなぐ君頰染めて    寿々

玲々と鶯が鳴く和む朝        玲

制服の少女の顔に光る風       翠風

MRI春雷のごと迫りくる       涼呂

木洩れ陽にかたかごの花凛と立つ   みちのり

桜咲く孫のドヤ顔春一番       駄犬

満開の桜を飾る雪ぼうし       英

富士望む屏風ヶ浦は凪の春      扇子

遅霜に鉢花もどす軒の下       さとか

十日振り開ける西窓香る梅      いつつばし

 

2019年 3月 例会

蒼き葱並びし畝に光る風        扇子

蜆茹づ十三湖からそよぐ風       島 文庫

衰える記憶の果てののぞみかな     十桝

子等の舞う大黒舞や雪も舞い      寿々

春めきてスキップしたい私婆婆     玲

啓蟄や思いそのまま八年が       さとか

雨音のどこか柔らか春の昼       いずみ

まんようのもりのまんさくめをさまし  みちのり

あるだけの人形並べお白酒       涼呂

蕗の薹朝の味噌汁元気元        翠風

早春の黒い津波や忘れまじ       英

草萌や被曝の森を獣駆け        わるつ

梅の香に誘われ二人遠回り       駄犬

春時雨咲き出す花の気を鎮め      漁市

葉を広げ春の陽を向く八手かな     信

水鳥の去りゆく空や黄砂染め                       いつつばし

 

2019年 2月 例会

春日和生き抜く覚悟古希の人      英

病む母に何を語るや軒氷柱       駄犬

香香も孫もぐっすり春昼寝       寿々

毛嵐や影を映せし鳥つがい       いつつばし

鬼やらい父の遺影もうずうずし     漁市

石楠花や蕾かぞえて春を呼ぶ      さとか

買い初め人の波間を背伸びして     扇子

影ふたつスーパームーンの凍てる道   玲

喧嘩凧空の青さに息をはく       涼呂

輝きて校舎の屋根に春立てり      十桝

豆撒くや鬼の顔して小さき声      翠風

軒下を如月の日の照らしおり      信

燃え尽きしものに色あり落椿      いずみ 

せせらぎの雪間に立てり淡き靄     島 文庫

 

2019年 1月 例会

鎮魂の希望の丘に初日の出        駄犬

寒仕込み生酒を酌む佳き日かな      翠風

茜さす日の出とともに初電話       凉呂

初日の出背中に受けてピアノ弾く     英

外は雪熱き雑煮を子は食べし       星美

枯芝は心映すか光影           漁市

鰰の口内花火弾みけり          扇子

寒の入りしまい忘れの酒見つけ      みちのり

晩酌や日毎深まる指のひび        十桝

冬空にメタセコイアのスケルトン     信

風花や鳥語溢るゞ庭に散り        わるつ

手を合わす義母の横顔初日の出      寿々

しりとりの「る」で行詰る冬日向     さとか

急げども我が家は遠し雪轍        いつつばし

去年今年変わらぬ朝よ一服の茶      玲

賜はりし蒼天うれし初詣         いずみ

風呂吹きを二つに割りてすすめけり    大丈夫